下痢や便秘などの便通の異常がある、おなかが痛い、おなかが張る、ゴロゴロ鳴る、おならが出る…。日常生活のなかでしばしばみられる腸のトラブルを「いつものことだから」とあきらめて治療をせずに放置していませんか。
下痢や便秘といった腸トラブルには、過敏性腸症候群(IBS)以外にもさまざまな病気が隠れている恐れがあります。特に、長い期間にわたって、何度も繰り返し起こる腸トラブルには、大腸がんや腸の炎症を伴う病気など、重篤な病気と関係があることも考えられます。
まずは、いつもの腸トラブルが、重篤な病気ではないことをきちんと確認することが重要です
繰り返す下痢や便秘、腹痛、おなかの不快感は、ウイルスや微生物の感染やがんなどが原因でも起こる症状です。こうした腸トラブルは、原因を特定して、一時的なものか、継続して起こるものなのかを確認したうえで、適切な治療を行う必要があります。
では、慢性的な腸トラブルが起こる可能性のある病気にはどんなものがあるでしょうか。
IBSの診断では、まず、次のような深刻な病気ではないことを確認し、腸自体には異常がみられないこと、精神的ストレスが引き金となって症状が起こっていることなどを確認していきます。
精神的ストレスが引き金となって症状が起こっていることなどを確認していきます。
※以下の疾患は代表的なもので、すべての疾患を網羅しているわけではありません。
内視鏡治療 | 内視鏡を用いて、大腸の内側からがんを取り除く方法です。 |
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手術 | 手術によってがんがある部位を取り除く方法です。手術では、がんのある腸管とリンパ節を取り除きます。 |
放射線療法 | X線などの特殊な光をがんのある場所にあて、がん細胞を小さくしたり、消滅させたりする方法です。 |
抗がん剤治療 | がん細胞が増えるのを抑え、成長を遅らせる薬を用いて、がんを治療する方法です。 |
※大腸がんの治療は、患者さんの病状や状況に合わせて行われます。ここでは、代表的な治療法をご紹介しています