【虫刺され】ブユ(ブヨ・ブト)に刺されたらどうすれば?症状、対策、予防法を解説

「蚊に刺されたかな?」と思っていたら、後からみるみる腫れてきて、激しいかゆみに悩まされた経験はありませんか?
その虫刺されは、蚊ではなく、ブユによるものかもしれません。
ブユは、ハイキングやアウトドアなどの季節に、山間部に多く発生し、刺されると激しいかゆみや腫れ症状を引き起こす厄介な虫です。
蚊であれば、数時間で症状が治まるはずなのに、時間がたつとどんどんかゆみが増していくので、「刺されたのは蚊ではないな」と誰もが気がつきます。
蚊よりも症状が重いので、適切な治療をしないとしこりが残ったり、色素沈着を起こしたりすることも少なくありません。
今回は、ブユに刺された時の主な症状や、痕を残さずきれいに治すための正しいケアの方法について解説します。

ブユに刺された時の症状

ブユってどんな虫?

ブユは、体長1~5mmほどの丸みを帯びたコバエのような体つきで、春から夏にかけて水辺近くの草むらなどで発生します。日本全国に見られ、地方によってはブヨ、ブトと呼ぶこともあります。

蚊との違いは、血の吸い方と毒性の強さにあります。
蚊は、針のような口を刺して毛細血管から吸血するのに対し、ブユは羽音を立てずに近づき、ノコギリ状の口で皮膚をかじり、流れ出た血をすすります。このとき、皮膚の中に注入されるブユの唾液成分は、蚊のものよりも毒性が強いため、激しいアレルギー反応と炎症を引き起こします。

症状

ブユによる虫刺され症状の特徴は、刺されている時の自覚症状が少なく、刺されてから半日~翌日以降に強い腫れとかゆみが出ることです。また、皮膚をかじって吸血した痕が、点状の出血や内出血として残ることがあります。

蚊による虫刺されの症状は、通常数時間で治まるものですが、一方、ブユによるかゆみや腫れの症状は、時間とともに徐々に強くなるのが特徴で、赤いしこりが長く残ったり、色素沈着を起こしたりすることもあります。もちろん、症状の出方には個人差がありますが、例えば手の甲を刺された場合、手全体が腫れあがるような強いアレルギー反応が出ることも珍しくありません。

ブユによる虫刺され

ブユ


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ブユに刺されやすい時期や場所

ブユは日本全国の山間渓流域に生息していて、春から晩夏にかけての繁殖期に吸血します。私たちの生活の中で、ブユに刺されやすいシーンとしては、春期、夏期のキャンプやハイキング、ゴルフなどのレジャー、郊外での農作業などがあります。特に、朝や夕方の時間帯に刺されることが多いので、そのような時間帯に活動する際は充分注意してください。

ブユの幼虫は、水のきれいな場所でしか生きられないため、都会では見られないと考えられていましたが、最近では、都会での水質浄化が進んだ結果、街中の公園などでもブユの被害が報告されています。

ブユに刺されないための対策

ブユを完全に駆除することは難しいので、刺されないためには、徹底して防御しましょう。

まず、ブユに刺されないために大切なことは、肌を露出しないことです。ブヨがいそうな場所へ行く時は、長袖長ズボンを履くのはもちろん、ズボンの裾からの侵入を防ぐためにも、靴下を履いてガードしましょう。さらに、ブユに効果のある虫よけスプレーを組み合わせると、より効果的です。

また、ブユは暗い所を好み、ブラックやネイビーなどの濃い色の服に寄ってくる習性があるため、ホワイトやイエローなどの明るい色の服を着てブユを寄せつけないことも大切です。

治療法

ブユに刺されると、ブユの唾液に含まれる毒素によって皮膚に激しい炎症が起きます。かゆみ、腫れなどの症状が出た時は、充分な強さのステロイド外用剤を使って、炎症を抑える必要があります。病院でも治療することができますが、自宅で治療する場合は、ステロイド成分を配合した市販の治療薬(OTC医薬品)を活用しましょう。

ブユによるかゆみはしつこく、とてもかゆいので、つい掻きむしりたくなりますが、掻くのは厳禁です。掻き壊してしまうと周囲に炎症が広がってジュクジュクしてきたり、そこから細菌が入り込んで化膿したりする恐れがあるからです。

かゆみが強く、掻くのを我慢するのが難しい時や、すでに掻き壊した虫刺されには、細菌の繁殖を防ぐ働きのある抗生物質が配合されたステロイド外用剤を使うとよいでしょう。

ただし、市販のステロイド外用剤を5~6日使用しても改善しない場合や、痛みがあって腫れがひどい場合は、自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。

監修

帝京大学医学部皮膚科 名誉教授

渡辺晋一先生

1952年生まれ、山梨県出身。アトピー性皮膚炎治療・皮膚真菌症研究のスペシャリスト。その他湿疹・皮膚炎群や感染症、膠原病、良性・悪性腫瘍などにも詳しい。東京大学医学部卒業後、同大皮膚科医局長などを務め、85年より米国ハーバード大マサチューセッツ総合病院皮膚科へ留学。98年、帝京大学医学部皮膚科主任教授。2017年、帝京大学名誉教授。帝京大学医真菌研究センター特任教授。2019年、『学会では教えてくれない アトピー性皮膚炎の正しい治療法(日本医事新報社)』を執筆。

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