【虫刺され】『ダニ』に刺されたらどうすれば?症状、対策、予防法を解説

普段の生活の中や、レジャーなどでダニに刺されることがあります。

ダニにはさまざまな種類がいますが、その中で人を刺すのは、ツメダニ、イエダニ、マダニの3種類です。

ダニに刺されたらどんな症状が出るのか、治療法や対策はどうすればよいのか、詳しくみていきましょう。

ダニの種類と刺されたときの症状

人を刺すツメダニ、イエダニ、マダニのうち、イエダニとツメダニは室内で発生するダニで、一方マダニは、野外で発生するダニです。

室内のダニ

  • ツメダニ…体長0.3~1.0mmほどの小さなダニ。吸血はしないが、間違って人を刺して体液を吸うことがある。刺された直後は自覚症状がないが、刺された翌日かそれ以降にかゆみや赤い腫れが出て、その後、しつこいかゆみが1週間ほど続くのが特徴。布団や畳に接している部分が刺されやすい。
  • イエダニ…体長0.6~1.0mmほどの吸血性のダニ。ネズミや鳥類に寄生しているが、人も吸血することがある。二の腕、太もも、わきの下、おなか周りなど、皮膚が柔らかい部位に被害が集中する。刺された直後からかゆみ、赤みなどの症状が出るのが特徴。吸血を介して、感染症を媒介することもある。

野外のダニ

  • マダニ…体長3~10mmの野外にいる大型のダニ。草むらや樹木などで野生動物を待ち伏せして寄生するが、人にも取りついて吸血する。太ももや陰部、わき腹などに移動し、時間をかけて吸血する。吸血中、マダニは麻酔用物質を含む唾液を注入するため、刺されていてもかゆみを自覚しにくく、刺されていることに気付かないことも多い。7日間ほど吸血して満腹になると、自然に脱落するが、その後かゆみ、灼熱感、痛みなどの症状が残ることがある。吸血を介して日本紅斑熱、ライム病、ダニ媒介性脳炎、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症を媒介することがある。

イエダニ


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屋内のダニが発生しやすい時期や場所

室内のダニは、高温多湿の環境を好みます。

ツメダニは、カーペットや畳、ソファーなどに潜んでいて、他のダニや小さな昆虫などをエサにして生きています。エサになる虫が増える梅雨時~秋にかけて繁殖が盛んになるので、8~9月は特に被害が多い季節です。

ネズミや哺乳類の血液をエサにするイエダニは、ネズミの巣や被毛の中に住んでいて、5月頃から増え始め、6~9月に繁殖のピークを迎えます。イエダニに刺される被害も、初夏~秋にかけて集中します。もし家の中でネズミを見かけたら、イエダニもいる可能性が高いので注意しましょう。

屋内のダニに刺されたら?治療法と予防法

室内のダニによる虫刺されは、激しい炎症を伴ってかゆみがしつこいため、適切なケアを怠ると、掻き壊して湿疹化したり、色素沈着を起こしたりすることがあります。

ダニによる虫刺されを早くきれいに治すためには、充分な強さのステロイド外用剤を使った治療が必要です。

ステロイド成分は、かゆみ、腫れの元である炎症を強く抑制する働きがあり、虫刺されによるつらい症状をすみやかに抑えてくれます。市販のステロイド外用剤の中には、掻き壊してしまった虫刺されにも使用できるよう、抗生物質を配合したタイプのものもあります。虫刺されは掻かないことが大切ですが、掻くことを我慢できないような虫刺されや、掻き壊してしまった時は、抗生物質を配合したステロイド外用剤を活用しましょう。

ただし、患部の腫れがひどく、痛みがある場合や、広範囲にわたって症状が出ている場合は、医療機関を受診し、医師による治療を受けましょう。

野外の虫とは違い、室内のダニは肉眼では見えず、生活の中に潜んでいるのでいつ襲われるか分かりません。ダニによる被害をなくすためには、生活空間の中でダニを繁殖させないことが第一の予防になります。

屋内のダニの駆除方法

ダニを完全に駆除することはできませんが、発生リスクを下げることによって大繁殖を防ぎ、被害を減らすことができます。ツメダニを減らすには、部屋や寝具にこまめに掃除機をかけ、エサになるような他のダニや昆虫を除去しましょう。イエダニがいる場合は、まず宿主であるネズミを駆除し、被害を減らすことが重要です。

また、部屋を換気して風通しをよくしたり、布団乾燥機を使用したりして、ダニが繁殖しにくい環境を維持しましょう。ただし、換気や掃除機では、すべてのダニを除去することはできません。ダニが繁殖しやすい5~10月は、駆除剤を使用することで、部屋にいるダニの数を一定に抑えることができます。

マダニに刺された場合の対策、予防法

マダニは、吸血する場所を決めると、皮膚に咬みつきながらセメント物質を出して固着します。吸血中のマダニを発見したら、つい取り除きたくなりますが、絶対に自分で取ろうとせずに、医療機関で除去してもらいましょう。無理に引きはがそうとすると、セメント物質で固着した口の部分が、体内に残ってしまうことがあり、危険です。また、吸血しているマダニをつまんだり、つぶしたりするのも厳禁です。マダニの体液の中の病原体が体内に逆流し、感染症を引き起こす可能性があるからです。

マダニがいそうな場所へ行く時は、帽子、手袋、長袖長ズボンを装着して肌の露出を控えましょう。ズボンの裾から侵入することも多いので、靴下や長靴を履いて侵入を防ぎましょう。

マダニは、ディート成分を嫌うため、ディートを使用した虫よけスプレーが効果的です。マダニは、取りついてからすぐに吸血するのではなく、皮膚の柔らかい場所を探してしばらく徘徊する性質があります。帰宅時には、着ていた服にマダニがついていないか入念にチェックし、着替えや入浴をするなどしてマダニを除去しましょう。

監修

帝京大学医学部皮膚科 名誉教授

渡辺晋一先生

1952年生まれ、山梨県出身。アトピー性皮膚炎治療・皮膚真菌症研究のスペシャリスト。その他湿疹・皮膚炎群や感染症、膠原病、良性・悪性腫瘍などにも詳しい。東京大学医学部卒業後、同大皮膚科医局長などを務め、85年より米国ハーバード大マサチューセッツ総合病院皮膚科へ留学。98年、帝京大学医学部皮膚科主任教授。2017年、帝京大学名誉教授。帝京大学医真菌研究センター特任教授。2019年、『学会では教えてくれない アトピー性皮膚炎の正しい治療法(日本医事新報社)』、2022年『間違いだらけのアトピー性皮膚炎診療(文光社)』を執筆。

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