おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)の症状・治療法【症例画像】

おむつかぶれの症例画像


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おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)とは

  • おむつかぶれとは、おむつがあたる部分におきる皮膚炎のことです。
  • おむつを長時間着用することで、おむつの中が蒸れたり、皮膚が尿・便に触れたりすることが刺激となって炎症を起こします。
  • おむつがあたる部分や、尿・便が触れていた部分にヒリヒリ感やかゆみを伴う赤み、ブツブツ・ただれなどの症状が出ます。
  • 赤ちゃんの皮膚はデリケートで、刺激から守る「皮膚のバリア機能」も弱いため、季節を問わず遭遇しやすい皮膚トラブルです。
  • おむつかぶれは医学的には「接触皮膚炎(せっしょくひふえん)」、いわゆる“かぶれ症状”の一つで、「おむつ皮膚炎」と呼ばれることもあります。
  • 肛門周囲の赤みやおしりにできるプツプツ、かゆみなどの軽い炎症から始まり、悪化すると症状の範囲が広がって、ただれ、水疱、ジュクジュクなどによる強い痛みが出ます。

おむつかぶれの原因

  • おむつかぶれは、いくつかの要因が重なって起こります。
  • 主な原因は、尿・便に長時間触れることで皮膚がダメージを受けることです。尿の中にはアンモニア、便の中には腸内細菌などが含まれており、それらが肌にとって刺激物となり、おむつかぶれを起こします。
  • 下痢便の場合は、通常の便と比べてアルカリ性の腸の分泌液や消化酵素をたくさん含んでいます。そのため、下痢便に含まれるアルカリ性物質や消化酵素が肛門周囲に付着すると皮膚を刺激し、そのダメージによってかぶれを起こします。
  • おむつ着用による“蒸れ”も、おむつかぶれの原因となります。おむつの中は汗をかきやすく、さらに排尿・排便の後は温度・湿気が上昇し、蒸れた状態となります。蒸れによってふやけた皮膚は、少しの刺激でもかぶれを起こします。
  • 赤ちゃんが動いた時におむつの繊維で皮膚が擦れたり、ベビーカー・チャイルドシートに座っている時に圧迫されたりすることによって、皮膚が傷つき、かぶれを起こすことがあります。
  • おむつの素材やおしり拭きの素材が刺激となって、かぶれを起こすケースもあります。
  • まれに肛門付近の皮膚にカンジダというカビの一種が繁殖し、それが原因となって皮膚炎を起こすこともあります。一見おむつかぶれの症状と似ていますが、これはおむつかぶれとは別の病気であり、医師による検査と治療が必要です。

おむつかぶれの症状

  • おむつかぶれの初期では、肛門の周辺がいつもよりも赤くなったり、おしりに赤いプツプツができたりします。この時、すでに赤ちゃんは炎症によるかゆみやヒリヒリした痛みを感じているため、おしりを拭くと泣いたり、おしりを触って気にしたりするようなしぐさをみせるようになります。
  • 悪化すると赤みや湿疹を起こした部分がただれて、症状の範囲も広くなります。お風呂のお湯や尿がしみるため、入浴や排尿のたびに赤ちゃんは泣いて痛がります。
  • さらに悪化すると、ただれた部分に水疱ができて破れ、ジュクジュクした傷になり、痛みもひどくなります。

おむつかぶれが起こりやすい時は?

おむつかぶれが起こりやすいのは、次のような時です。

ゆるめの便が1日に数回出ている、または下痢の時

ゆるめの便や下痢便は、便自体に多くの消化酵素が含まれているため、皮膚への刺激が強く、あっという間におむつかぶれになります。また、排便の回数が多いと、便の拭き残しがあったり、逆におしりを拭きすぎたりすることで肛門周辺の皮膚を傷つけてしまい、症状がひどくなることもあります。

外出時など長時間おむつをはいたままの時

外出時に長時間おむつを替えられず、汚れたままになっている時も、おむつかぶれが起こります。さらに、ベビーカーや抱っこ紐による圧迫によって、おむつの中が蒸れたり、排泄物に触れやすくなったりすることで、かぶれを起こすこともあります。

高温多湿になる季節

夏場など、高温多湿な季節は汗もたくさんかくため、おむつの中が蒸れやすくなります。

おむつかぶれの対処・ケア方法

  • 肛門の周りが少し赤くなってきたり、赤ちゃんがおしりを気にするようなしぐさをみせたりなど、「おむつかぶれかな?」と思ったら、すぐに対処しましょう。
  • おむつをこまめに交換し、常におしりが清潔な状態を保つことが大切です。
  • おむつを交換する時は、水分を含ませたやわらかい布やおしり拭きシートでやさしくふき取りましょう。ゴシゴシと強く擦ってしまうと皮膚を傷つけ、症状が悪化するので注意しましょう。
  • 下痢などで汚れが落ちにくい時は、シャワーなどで洗い流してください。
  • おしりを清潔にした後は、肌表面が乾いてから、新しいおむつをはかせましょう。
  • ひどいおむつかぶれがあると、入浴時に石鹸がしみて、赤ちゃんが痛がって泣くこともあります。入浴する時は、低刺激性の石鹸を泡立ててから、やさしく洗ってあげましょう。
  • 入浴後の皮膚は非常にデリケートです。入浴後は、ワセリンなどの皮膚の保護作用のある保湿剤でしっかりとケアしましょう。
  • しっかりとケアをしても、おむつかぶれを繰り返す場合は、おむつやおしり拭きの素材が原因かもしれません。かぶれを起こしにくい製品に変えましょう。

おむつかぶれの治療法

  • おしりを拭いた時や入浴時に赤ちゃんが泣く、赤みや湿疹などの炎症が広がっている、患部にただれや水ぶくれができているといった場合は、小児科・皮膚科を受診しましょう。
  • 軽症の場合は保湿剤や軟膏による治療が基本ですが、炎症が強い場合は医師の指導のもとでステロイド外用剤による治療を行います。
  • 軽度のおむつかぶれで、基本的なケア方法を続けても、おむつかぶれが改善しない場合は適切な治療が必要です。赤ちゃんの場合は、自己判断でステロイド外用剤を使用することはできません。まずは小児科・皮膚科を受診しましょう。
  • 一度、おむつかぶれと病院で診断された後、同じような症状が再び出た場合はステロイド外用剤を使用して数日様子を見ましょう。それでも症状が改善されない、悪化している場合は、医療機関を再度受診してください。
  • 稀に、カンジダというカビの一種が原因で、「カンジダ症」を発症している場合があります。その場合は、カンジダ症に有効な外用剤で治療する必要があります。カンジダ症はおむつかぶれと見分けが難しく、医師による検査が必要です。「おむつかぶれの治療薬ではなかなか赤みがひかない」、「赤い部分のまわりに細かい斑点状の赤みがでてきた」、「うすく皮膚がめくれてきた」などの場合は、医療機関を受診しましょう。

監修

帝京大学医学部皮膚科 名誉教授

渡辺晋一先生

1952年生まれ、山梨県出身。アトピー性皮膚炎治療・皮膚真菌症研究のスペシャリスト。その他湿疹・皮膚炎群や感染症、膠原病、良性・悪性腫瘍などにも詳しい。東京大学医学部卒業後、同大皮膚科医局長などを務め、85年より米国ハーバード大マサチューセッツ総合病院皮膚科へ留学。98年、帝京大学医学部皮膚科主任教授。2017年、帝京大学名誉教授。帝京大学医真菌研究センター特任教授。2019年、『学会では教えてくれない アトピー性皮膚炎の正しい治療法(日本医事新報社)』を執筆。

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