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妊娠中や顔に使うのは抵抗がある…。そんな人でも安心のステロイドって?

この記事でわかること

    • ステロイドの配合を気にする人がいるのはなぜ?
    • これまで抵抗があった人も安心して使える「アンテドラッグステロイド」
    • ステロイド配合薬を選ぶなら、強さや使う部位もチェックを
    • ステロイド配合の市販薬を正しく使う方法

ステロイドには強弱があることをご存知ですか? 弱いものは市販薬にも配合されており、安全性が高いと言われていますが、「それって本当に安全?」と不安の声も……。

そこで、ステロイドの安全性や、あまり知られていない「アンテドラッグステロイド」の概要、妊娠中の人や顔にも使えるのかといった基本情報をまとめました。

ステロイドの配合を気にする人がいるのはなぜ?

ステロイドの配合を気にする人がいるのはなぜ?

ステロイド外用薬は皮膚の炎症を強力に抑えるため、ひどい肌荒れや赤み、カサカサやゴワゴワの患部などに効果的な薬。皮膚科で処方されることもよくあります。
しかし、処方された薬に配合されているステロイドを気にする人は少なくありません。

この理由のひとつには、長期にわたって継続的に使用した際に皮膚が薄くなったり赤みを帯びたりといったリスクが生じることが挙げられます。

ただし、これはあくまで誤った使用の結果。医師や薬剤師の指導に沿って使っていれば、こうした問題が起こる心配はなく、広く知れ渡っている文献などでも問題があった事例は報告されていません。
大切なのは、正しい使い方を守ることなのです。

これまで抵抗があった人も安心して使える「アンテドラッグステロイド」

ステロイド外用薬は優れた抗炎症効果を発揮するため、「強すぎて体に悪いのでは?」と思われることも。そんな心配を抱えている方には、「アンテドラッグステロイド」という選択肢があります。

「アンテドラッグステロイド」とは、塗った箇所に優れた効果を発揮する一方で、体内では分解されやすいステロイド。体内に吸収されても影響を及ぼしにくいため、一般的なステロイド薬に不安を感じる方も安心して使えることでしょう。

もちろん、妊娠中で「ステロイドは胎児に影響があるのでは?」と考えている方も安心。そもそも、ステロイド外用剤が胎児に影響を及ぼすことはないとされているので、過度な心配は無用。心配しすぎて皮膚のトラブルを放っておく方がよほど良くないので、かかりつけの医師とも相談しながら正しく使い、適切な治療をするようにしてください。

これまで抵抗があった人も安心して使える「アンテドラッグステロイド」

ステロイド配合薬を選ぶなら、強さや使う部位もチェックを

続いてご紹介するのは、ステロイド外用薬の種類について。

ステロイド外用薬は作用の強弱によって5段階に分かれており、強い順に

  • STRONGEST
  • VERY STRONG
  • STRONG
  • MILD
  • WEAK

と位置付けられています。皮膚の厚さが薬の吸収を左右するため年齢や部位によってお薬を使い分けます。

医師の判断にもよりますが、一般的には皮膚の薄い顔などに「非常に強い」ステロイド薬が処方されることはほぼありません。

また、強い薬は医師や薬剤師などの管理が必要になるため、市販薬で取り扱われるのは「STRONG、MILD、WEAKの下3段階です。

選び方は塗る箇所や症状によっても変わるので、ドラッグストアなどで購入する場合は薬剤師や登録販売者と相談して選ぶようにしましょう。

主な剤型は軟膏とクリームです。選択のポイントは、かいてしまってしみそうな場合は軟膏、伸ばしやすくて使用感が良いのはクリームです。手のように、ベタつくと困る箇所にはクリーム、脇や頭など毛が密集している箇所にはローションと、使う箇所に応じて使い分けるのも良いでしょう。

ステロイド配合薬を選ぶなら、強さや使う部位もチェックを

ステロイド配合の市販薬を正しく使う方法

ステロイド外用薬を使う際に避けたいのは、症状が改善してきたからと使用をやめてしまうということ。完全に治りきっていないにもかかわらず使用をやめてしまうとぶり返し、治療期間が長引いてしまいます。

塗る回数や量は、決められた用法・用量を守ること。ただし、患部が手の場合は落ちやすいので、手洗いや水仕事をした後に塗り直すようにしましょう。

また、使用していても症状が改善しなかったり悪化したりする場合は、ステロイドでは効果のない疾患の可能性があります。

1週間ほど続けても改善する様子がない場合は使用するのをやめ、できるだけ早く皮膚科を受診するようにしてください。

ステロイド配合の市販薬を正しく使う方法

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池袋駅前のだ皮膚科 野田真史 先生

2020.03.30

小学生から高校生の時期、重いアトピー性皮膚炎に悩まされた経験から皮膚科医を志す。
2007年、東京大学医学部医学科を卒業。2014年、東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士を取得。
ニューヨーク州医師免許を取得し、ロックフェラー大学で診療・研究を行う。
2016年、東京大学医学部付属病院 皮膚科助教。2018年に池袋駅前のだ皮膚科を開院し、さまざまな皮膚トラブルの解決に努めている。

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