かゆみや赤み、湿疹…乾燥による冬の皮膚トラブルにどう対処する?

気づいたら、手や指先、スネがカサカサ…。季節の変わり目と同じように、皮膚の乾燥もある日突然、やってくるように感じるものです。
冬は冷えや乾燥により肌が刺激を受けやすく、皮膚トラブルを起こしやすいシーズン。
毎日の生活習慣を見なおし、少しでも乾燥によるかゆみや湿疹を避けたいものですね。
今回は、冬の皮膚トラブルの原因と、対策のコツを紹介します。

今年もやってくる、冬の乾燥

今年もやって来る、冬の乾燥

暑さの厳しかった夏には「日焼けする」「肌がベタベタする」と言っていたはずが、いつの間にか「冷える」「カサつく」シーズンが到来。日本は四季のある国だけに、皮膚の悩みもめまぐるしく変化していきます。

たとえば、夏は80%近かった平均湿度も、冬ではそこから30%以上低くなります。東京では最小湿度が12%という記録もあり(気象庁、2015年)、冷たく乾燥した風は容赦なく皮膚のうるおいを奪っていきます。
また、皮膚のうるおいは、加齢とともに徐々に低下。そのため、年齢を重ねるごとに、より真剣に皮膚トラブル対策に取り組む必要があるのです。去年まではなかったけど、今年になって乾燥によるかゆみ、湿疹が気になり始める…なんてもこともあるかもしれません。

冬の皮膚トラブル、理由はこれ!

そもそも、皮膚の乾燥はなぜかゆみや湿疹といった皮膚トラブルを引き起こすのでしょうか?その大きな理由は、ずばり、乾燥による皮膚の水分量の減少が、バリア機能を低下させるためと言えます。
バリア機能は、分泌された皮脂と水分が適度に混ざり合って皮膚表面を覆うことで、外部の異物や刺激をブロックし、健やかな皮膚を保つ役割を担っています。そのため、乾燥によってバリア機能が低下すると、さまざまなトラブルを引き起こしやすくなるのです。
なかでもよく見られるトラブルが、「皮脂欠乏性湿疹」。これは乾燥だけでなく、洗剤などによって皮脂が洗い流されることで、さらにバリア機能が低下、食器洗いや水仕事の刺激が皮膚内に侵入、赤み、かゆみ、湿疹を引き起こすといったトラブルです。悪化すると、あかぎれとなって割れ、出血して痛くなってしまうことも!

あらたな皮膚トラブル?スマホ、保温インナー

あらたな皮膚トラブル?スマホ、保温インナー

また、最近は仕事や趣味でスマートフォンやタブレットを使う機会が増え、画面操作によって、手指に皮膚トラブルを生じる人も増えているとか。これは摩擦や熱によって皮脂や水分が奪われるなどして負担がかかり、指先の皮膚に刺激となっているためと考えられます。指先が乾燥しやすい冬の季節は、とくに注意が必要です。

さらに最近は、冬に愛用者が多い「保温インナー」が、皮膚のかゆみや湿疹の一因となるようです。こうしたインナーは、皮膚表面から出た湿気を利用して温かさを保つため、肌に必要な水分まで奪って皮膚をさらに乾燥させたり、化学繊維でできているため、肌の弱い人には刺激となることがあります。

毎日の習慣、見直してトラブル知らずの皮膚へ

冬の皮膚トラブルは、そもそものバリア機能低下をベースに、何かの刺激が加わることで悪化しやすくなると言えます。まずは皮膚本来のバリア機能をしっかり保ち、外部の異物や刺激をブロックできるような対策が必要です。
冬のシーズンはとりわけ「継続は力なり」です。保湿はこまめに、全身の中でもとくに皮脂の分泌が少なく乾燥しやすい部位(手指、スネ、ひじ、ひざ、足の裏、頬や目、口の周り)を重点的に注意すると、効果が得られやすいでしょう。下記のような、知らず知らずと皮膚のかゆみや乾燥の原因となる習慣には気を付けて!

皮膚トラブルを招く日常習慣と対策

皮膚トラブルを招く日常習慣と対策

暖房の温度設定を、高めにしている

外との温度差が大きいほど室内は乾燥します。加湿器を使うなど対策を

台所仕事を早めに切り上げようと、たっぷりの洗剤を使う

洗剤は少量で十分汚れが落とせる。ゴム手袋などの着用を

お風呂でゴシゴシ洗いをしている

汚れやすい部位を中心に手のひらでそっと洗う

スマホの操作時に指先が多少痛くても、気にしていない

悪化すると仕事などに支障も。皮膚のささくれなど変化をチェック

衣類でチクチクを感じても、着続けている

天然素材でもチクチクは刺激の証拠。長時間触れるため皮膚にやさしいものを

忙しくて保湿にかける時間がない

皮膚の保湿は積み重ねが大切。こまめにケアする習慣を身に付ける

これらの対策を行っても、赤みやかゆみ、湿疹の症状があらわれたら、ステロイド外用剤で早めのケアを心がけましょう。ステロイド外用剤は近所の薬局でも購入することができますので、ひどくなる前の使用がオススメです。
※治りにくい場合、悪化したときなどは、医療機関で専門医による適切な治療を受けて下さい。

監修

薬剤師

門田 麻里さん

北里大学・薬学部卒業後、製薬会社の開発部や医薬情報担当者として10年以上従事。
製薬会社勤務時代は、幅広い薬剤(ステロイドや抗生物質、高血圧、高脂血症、頭痛薬、メンタル疾患系、など)を扱い、説明会などを実施。医療関係者からの質問に数多く回答。 また、薬剤師という立場上、一般の人からも薬に関する相談を多く受ける。
その中で、薬に対して、過度に怖がる人も多く、正しい知識を伝達することの必要性を感じる。
自身も一児の母であり、自身だけでなく家族の皮膚のトラブルにも対応してきたことから、経験に基づいたアドバイスも可能。

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