猛暑で増加!? 大人のあせも・汗によるかぶれ

猛暑で増加!? 大人のあせも・汗によるかぶれ
「夏にあせもはつきもの」と捉えがちですが、適切な治療を行わないままでいると症状が悪化し、肌に痕が残る恐れもあります。今回は、大人のあせもの注意点や、対処法を解説します。

大人のあせもが増加?

猛暑で「あせも」に悩まされる人が増えています.。ここ数年の高温傾向に続き、新聞やTVでは熱中症予防を呼びかけていますが、猛暑による健康被害は熱中症だけとは限りません。

日本の夏は、高温多湿。じっとしていてもジワジワと汗をかきます。さらに、近所への買い物や通勤などで、数分歩くだけで汗だくになります。

少し前なら、電車や百貨店など、「涼しい」「スッと汗がひく」と感じる場所がたくさんあったように思いますが、近頃は、環境省が推奨する28度を目安として、高めの温度設定にするところが増えているようです。

このように、汗をかきっぱなしの状況が続くと生じやすいのが、「あせも」による皮膚トラブル。大人のあせもは、高温の環境下で長時間、肉体労働をする人に出来やすいと言われていましたが、最近は猛暑や節電の影響からか、職業に関係なく悩む人が増えているようです。

あせもの原因と出来やすい部位

そもそも私たちが汗をかくのは、気温の上昇とともに体温が上昇しすぎるのを防ぐため。つまり、発汗自体は体を守る、重要なはたらきと言えます。

ただ、汗をかきっぱなしにしてしまうと、汗が汗管に詰まって排出されないまま表皮内に留まり、炎症を起こしてしまいます。これが、あせもなのです。

あせもにはいくつか種類がありますが、一般的にみられるのは、汗がたまったところに赤いブツブツが出来て、かゆみを伴うタイプ。専門用語で、紅色汗疹(こうしょくかんしん)と言います。

あせもの出来やすい部位

あせものできやすい場所

  • 首回り (とくに男性の場合、シャツの襟が密着するため)
  • 脇や胸の下 (とくに女性の場合、下着が密着するため)
  • お腹まわり (ベルトや下着で締めつけられるため)
  • ひじの内側
  • 足のつけ根etc.

あせもが出来ても、「夏だけガマンすれば済む」と軽く捉える人もいるでしょう。しかし、大人は子どもに比べて傷痕が残りやすいため、かき壊して重症化すると、色素沈着などの痕を残す恐れもあります。

たかがあせもと侮らず、症状の軽いうちに、しっかりと治療を行うことが大切です。

あせもが出来たときの対処法

あせもが出来てしまったら、まずはそれ以上症状が悪化しないよう、ふだんの生活を見直してみましょう。

最近は節電のため就寝中にエアコンを切っている人も多いようですが、室温が高いと寝ている間に汗をかき、さらにあせもが悪化する恐れがあります。

あせもが悪化して、無意識のうちに患部をかくことで、かき壊して細菌感染による化膿を引き起こしかねません。あせもが治るまでは、エアコンを上手に利用するなどして、無意識にかき壊さないような工夫をしましょう。

食生活においては、辛い食べ物やアルコールは体温を上昇させてかゆみを増すため、なるべく控えてください。

同じ理由で、熱い湯船につかるのもあせもには良くありません。清潔を保つのは必要ですが、ぬるめのお湯での入浴かシャワーで済まし、患部をゴシゴシこすらないよう気をつけましょう。

あせもを早く治すには、炎症をすばやく鎮める効果のあるステロイド外用剤を塗るのがおすすめです。

さらにかき壊してしまった場合は、細菌感染を抑える目的で、抗生物質を配合したステロイド外用剤を使用すると良いでしょう。

あせもの予防策

あせもが出来ないようにするためには、まずは、肌を清潔に保つことが基本となります。高温多湿な東南アジア諸国の中には、1日に数回、沐浴(冷たい水で体を洗う)をする習慣が残っている地域もあるそうです。

かいた汗をすぐに洗い流す習慣は、あせも予防に効果が期待出来そうですが、日本で生活する私たちが日中、何回もシャワーを浴びるのは現実的とは言えません。そこで清潔を維持するため、日常生活で次のような対策を取り入れることをおすすめします。

肌を清潔に保つ方法

  • 汗をかいたらタオルなどでこまめに拭き取る
  • 乾いたタオルなどは水分だけ吸って老廃物を肌に残すため、濡らしてかたく絞ったものが良い
  • 外出時には、汗を拭くため顔・体専用のウェットティッシュを携帯する
  • 屋外レジャーなど大量の汗をかくと予想されるときは、着替えの衣類を持っていく
  • 帰宅したら、早めに入浴して汗を洗い流す
  • 肌に密着する衣類(とくに下着)は、吸汗速乾性能があるものなど、べたつきにくい素材を選ぶ

長引く猛暑で大量に汗をかく日が続き、はじめてあせもが出来た人も多いかもしれません。

市販のステロイド外用剤を使うなど、適切な治療を行ってもあせもが改善されない場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。

監修

薬剤師

門田 麻里さん

北里大学・薬学部卒業後、製薬会社の開発部や医薬情報担当者として10年以上従事。
製薬会社勤務時代は、幅広い薬剤(ステロイドや抗生物質、高血圧、高脂血症、頭痛薬、メンタル疾患系、など)を扱い、説明会などを実施。医療関係者からの質問に数多く回答。 また、薬剤師という立場上、一般の人からも薬に関する相談を多く受ける。
その中で、薬に対して、過度に怖がる人も多く、正しい知識を伝達することの必要性を感じる。
自身も一児の母であり、自身だけでなく家族の皮膚のトラブルにも対応してきたことから、経験に基づいたアドバイスも可能。

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