デリケートゾーンのかぶれの原因と対処・治療法

汗や生理用品、下着などが主な原因で発症するデリケートゾーンのかぶれ。
「外出時や仕事中にもかゆみやヒリヒリ感が気になって集中できない…」こんな症状に悩んでいる方も多いのでは。

デリケートゾーンのかぶれには、かゆみや赤みが出るとともに、小さい水ぶくれやぶつぶつができることも。デリケートゾーンのかぶれの原因について解説します。

考えられる皮膚トラブル

生理用品かぶれ

生理用品に含まれる繊維などによるアレルギー症状で、触れる箇所と一致してかゆくなり、だんだん赤くなり、小さなブツブツや水ぶくれができたりします。

下着かぶれ

下着の金具や染料によるアレルギー症状や擦れることによる刺激によるかぶれで、かゆくなり、だんだん赤くなり、小さなブツブツや水ぶくれができたりします。

シャンプー、薬剤かぶれ

かぶれの原因となる物質によるアレルギー症状で、シャンプーや薬剤が触れた箇所と一致してかゆくなり、だんだん赤くなり、小さなブツブツや水ぶくれができたりします。

お尻・デリケートゾーンの皮膚トラブルの対処・治療法

生理用品や下着でかぶれた場合は炎症が起こっているため、ステロイド外用剤を使用して一気に治すことが大切です。

デリケートだからといって弱いランクのステロイド外用剤を選ぶと、症状を抑えきれず、悪化する可能性があるので注意が必要です。年齢に合ったランクのステロイド外用剤を使用しましょう。

治療にあたっての注意

  • 数日から1週間程度使っても改善がみられない、悪化した場合は、感染症などの場合があるので、すぐにお医者さんに相談しましょう。
  • かゆみの症状が出ていても下記は感染症のため、ステロイド外用剤ではかえって悪化する場合があります。かゆみ以外に、普段と違ったおりものが出る場合や特に匂いが気になる場合には、感染症の疑いがあるため早めにお医者さんへ相談しましょう。
    ・ウイルス性のヘルペス
    ・白癬(はくせん)菌によるインキンタムシ
    ・外陰腟カンジダ症
    ・細菌性腟症
    ・腟トリコモナス
    ・萎縮性腟炎
  • 赤ちゃんのおむつかぶれはカンジダとの区別が難しいため、迷ったらお医者さんに相談し、適切な治療を受けましょう。

監修

帝京大学医学部皮膚科 名誉教授

渡辺晋一先生

1952年生まれ、山梨県出身。アトピー性皮膚炎治療・皮膚真菌症研究のスペシャリスト。その他湿疹・皮膚炎群や感染症、膠原病、良性・悪性腫瘍などにも詳しい。東京大学医学部卒業後、同大皮膚科医局長などを務め、85年より米国ハーバード大マサチューセッツ総合病院皮膚科へ留学。98年、帝京大学医学部皮膚科主任教授。2017年、帝京大学名誉教授。帝京大学医真菌研究センター特任教授。2019年、『学会では教えてくれない アトピー性皮膚炎の正しい治療法(日本医事新報社)』、2022年『間違いだらけのアトピー性皮膚炎診療(文光社)』を執筆。

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