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併用OK? 重ねて塗る順番は? 知っておきたいステロイド外用薬と保湿剤の使い分け

この記事でわかること

    • ステロイド外用薬と保湿剤は一緒に使ってもいいの?
    • 塗る順番は?どう使い分ける?併用時のポイント
    • ステロイド外用薬の疑問あるある
    • ステロイド外用薬を使うときは、こんなことに要注意

乾燥しがちな時期は特に、日々の保湿ケアが欠かせないもの。でも、湿疹などでステロイド外用薬を使うことになった場合、保湿剤と同じ箇所に塗っても良いのでしょうか? 塗っても良いなら、どちらを先に? そんな疑問を解消するべく、ステロイド外用薬と保湿剤の正しい使い分けをお伝えします。

ステロイド外用薬と保湿剤は一緒に使ってもいいの?

ステロイド外用薬と保湿剤は一緒に使ってもいいの?

普段から市販のクリームなどで保湿をしている人は、皮膚のトラブルが起こったときにステロイド外用薬を一緒に塗って良いのか悩むこともあるのでは? 答えを先に言うと、同じ箇所にステロイド外用薬と保湿剤を塗ることは問題ありません。

皮膚科でも、ステロイド外用薬と保湿剤が同時に出されるのはよくあること。乳児湿疹やアトピー性皮膚炎など、乾燥を伴う疾患で処方されています。

塗る順番は?どう使い分ける?併用時のポイント

塗る順番を気にする人も多いですが、特に決まりはありません。「ステロイド外用薬、保湿剤の順で塗るとステロイド外用薬を密閉できて効きやすい」「保湿を先にした方がステロイドの吸収がよくなる」など、さまざまな考えがあります。
「保湿剤を広い範囲に使うから、保湿剤、ステロイド外用薬の順番の方が塗りやすい」という考え方もあるので、固執せずに自分の使い方に合わせた勝手の良い順番で塗ると良いでしょう。

また、ステロイド外用薬と保湿剤の使い分け方として、症状が出ている箇所にステロイド外用薬を、治りきった箇所は保湿剤を塗るという方法があります。
もちろん、治りきっていない箇所まで保湿剤のみにすると、ぶり返しやすいので注意が必要。
治りきった箇所なら、保湿剤で保護しておくと湿疹などが出にくくなります。

塗る順番は?どう使い分ける?併用時のポイント

Q&A形式で解消! ステロイド外用薬の疑問あるある

続いては、ステロイド外用薬にまつわるよくある疑問に、Q&A形式でお答えしましょう。Q&A形式で解消!-ステロイド外用薬の疑問あるある

Q.軟膏、ローションなどいくつかのタイプがあるステロイドの使い分け方は?

A.ステロイド外用薬のタイプは、大きく分けて軟膏、クリーム、ローションの3種類。
軟膏は粘度が高くて保湿力も高い一方、ベタつきやすいのが特徴なのに対し、ローションはサラッとして塗りやすい反面、落ちやすい傾向にあります。クリームはこれら2つの中間に位置するものなので、好みや塗る箇所、乾燥しやすい季節かどうかといったことから判断しましょう。

Q.ステロイドには強弱があるけれど、どれを使えばいい?

A.ステロイド外用薬に設けられている強弱は5段階。市販薬で選べるのは弱い順に3段階までですが、いずれも用法・用量を守りながら決められた期間で使用するなら、顔やデリケートゾーンなどにも使用できます。
使っていくうちに効き目が落ちてくるということはないので、どんどん強くする必要もありません。なお、残りの強い2段階は処方薬なので、市販薬で改善されない場合は医師に相談しましょう。

Q.メイクをしても大丈夫?

A.ステロイド外用薬を使いながらメイクをすることは、特に問題ありません。その際はファンデーションなどで患部をふさがないよう、ステロイド外用薬を先に塗るようにします。
特に皮膚の薄い顔などは長期にわたって使い続けないよう注意してください。数日使っても治らない場合は皮膚科を受診ください。

Q.ステロイド外用薬と美容スチーマーの併用は?

A.ステロイド外用薬の使用期間中に、美容スチーマーを使うのも問題なし。ただし、ステロイド外用薬を塗った直後だとスチームで落ちてしまう可能性があるので、美容スチーマーを使用した後に塗るようにしてください。

Q.飲酒、喫煙、運動などでNG行動ある?

A.3つとも、ほどほどであれば特に制限する必要はありません。

ステロイド外用薬を使うときは、こんなことに要注意

ステロイド外用薬で注意すべきなのは、用法・用量を守らずに長期間使うこと。長期にわたって顔に毎日塗っていたら吹き出物が出てしまった……ということもあるので、使用方法は必ず守ってください。
また、1週間ほど使い続けて症状が改善されない場合は、別の薬が必要な疾患の可能性もあります。その場合は、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

ステロイド外用薬を使うときは、こんなことに要注意

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池袋駅前のだ皮膚科 野田真史 先生

2020.03.30

小学生から高校生の時期、重いアトピー性皮膚炎に悩まされた経験から皮膚科医を志す。
2007年、東京大学医学部医学科を卒業。2014年、東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士を取得。
ニューヨーク州医師免許を取得し、ロックフェラー大学で診療・研究を行う。
2016年、東京大学医学部付属病院 皮膚科助教。2018年に池袋駅前のだ皮膚科を開院し、さまざまな皮膚トラブルの解決に努めている。

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