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症状の特徴
熱による皮膚・粘膜の障害のことであり、誰でもが一度は経験したことのある外傷のひとつです。
熱傷はその深さにより
I度熱傷は表皮(皮膚の表面)までの損傷で、皮膚が赤くなり、ひりひりした痛みを伴います。
II度熱傷は真皮(表皮の下の皮膚)に達する熱傷で、水疱ができ強い痛みを伴います。
III度熱傷は皮膚が真皮より深いところまで損傷された状態で、一見通常の皮膚と変わりなく見えることもあります。
原因
原因として多いものには、熱湯や油(液体)が多く、小児の場合は炊飯器からの水蒸気(気体)やアイロン(個体)などがあります。
また、これら高温のものだけではなく、ホットカーペットや湯たんぽに長時間あたっていたことによる低温熱傷もあります。低温熱傷は軽傷に思えて深くまで熱傷が到達し、長期に治療がかかることがあるため要注意です。
治療法、日常生活上の注意
水道水の流水で30分以上冷やし組織障害を防いでください。その後すみやかにお医者さんに診てもらってください。
なお、氷は温度が低すぎて組織を壊してしまう場合があります。
監修
帝京大学医学部皮膚科 名誉教授
渡辺晋一先生
1952年生まれ、山梨県出身。アトピー性皮膚炎治療・皮膚真菌症研究のスペシャリスト。その他湿疹・皮膚炎群や感染症、膠原病、良性・悪性腫瘍などにも詳しい。東京大学医学部卒業後、同大皮膚科医局長などを務め、85年より米国ハーバード大マサチューセッツ総合病院皮膚科へ留学。98年、帝京大学医学部皮膚科主任教授。2017年、帝京大学名誉教授。帝京大学医真菌研究センター特任教授。2019年、『学会では教えてくれない アトピー性皮膚炎の正しい治療法(日本医事新報社)』、2022年『間違いだらけのアトピー性皮膚炎診療(文光社)』を執筆。