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水虫と間違えやすい水ぶくれ。なかなか治らない原因とその対処法

この記事でわかること

    • 水ぶくれを引き起こす主な病気 ①汗疱(異汗性湿疹)
    • 水ぶくれを引き起こす主な病気 ②掌蹠膿疱症
    • 水ぶくれを治すために。それぞれの病気に適した市販薬の選び方
    • 水ぶくれの放置はNG! 繰り返さないために実践したいこと

皮膚がぷつぷつとふくらんだ水ぶくれ。足にできると「水虫かも!」と思いがちですが、実はそれ以外の病気であるケースも多いのです。
そんな水ぶくれを引き起こす病気と原因、対処法をまとめました。

水虫と間違えやすい水ぶくれ。なかなか治らない原因とその対処法

水ぶくれを引き起こす主な病気 ①汗疱(異汗性湿疹)

水虫になりやすい箇所と言えば、足の裏や指の間。手に発症することもありますが、大半の場合は蒸れやすい足に発症します。とは言え、足の水ぶくれすべてが水虫というわけではありません。

似た疾患のひとつに挙げられるのが「汗疱(かんぽう)」。「異汗性湿疹」とも呼ばれるこの病気も、水ぶくれの症状がよく見られるのです。

小さな水ぶくれに加え、かゆみが生じることが多い汗疱は、時に赤みやガサガサを伴うこともある疾患。患部は手のひらや手の指が大半ですが、足にできる場合もあります。水虫のように、足指の股の皮がむけてジュクジュクする症状はあまり見られません。

また、水虫は白癬菌と呼ばれる真菌が原因であるのに対し、汗疱は異汗性湿疹という別名がある通り、湿疹同様の皮膚の炎症もしくは何らかの物質に対するアレルギー反応が原因です。
人によって原因はさまざまですが、感染することはありません。かゆみがなく自然に治ることもある一方で、ひどくなるとガサガサやかゆみの範囲が広がるなど、症状の進行も人それぞれです。

水ぶくれを引き起こす主な病気

水ぶくれを引き起こす主な病気 ②掌蹠膿疱症

もうひとつ、水ぶくれが生じるもので多いのが「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」。水ぶくれだけでなく黄色い膿が同時に手のひらと足の裏だけに見られる場合は、この病気を疑う必要があります。

膿は細菌などの微生物を排除する好中球という白血球により生じますが、掌蹠膿疱症は膿が生じても細菌が見つからないのが特徴。乾癬と症状が似ており、膿を伴わない場合は汗疱とも間違われやすい疾患です。

人によっては、皮がむけてかゆみや痛みを伴うことも。患部は手足が多いですが、体のほかの部位に広がったり、皮膚ではなく関節が痛みを起こしたりする場合もあります。

原因はよくわかっておらず、後天性の皮膚の免疫異常と言われている掌蹠膿疱症。ただし、煙草を吸う人に多く見られるのも特徴で、禁煙によって症状が改善する場合もあります。

水ぶくれを治すために。それぞれの病気に適した市販薬の選び方

汗疱でかゆみがなく、比較的症状が軽い場合は、保湿するだけで治ることもあります。かゆみがあり症状も悪化している場合は、ステロイド外用薬を。手足は皮膚が厚く、湿疹ができるとなかなか治りにくい上に、特に手は薬を塗っても落ちやすいので、強めのものを選びましょう。
同じように、掌蹠膿疱症の場合も強めのステロイド外用薬が効果的です。

いずれも自己診断が誤っていることがあるので、1週間使用を続けても症状が改善しなかったり、悪化したりする場合は速やかに皮膚科へ。
特に、水虫と見誤って抗真菌薬を使用すると、かぶれで汗疱が悪化してしまうことがあります。同様に、水虫にステロイド外用薬を使うことも悪化に繋がるので、早めの受診を心がけてください。

水ぶくれを治すために。それぞれの病気に適した市販薬の選び方

水ぶくれの放置はNG! 繰り返さないために実践したいこと

誤った治療を施したり、放置していたりすると悪化することもある水ぶくれ。ぷつぷつした箇所を見るとつい潰したくなるという人もいますが、刺激を与えることで炎症が広がりやすくなるので、触らないようにしましょう。
かゆいからといって患部をかくのも、できる限り避けてください。

日常的な保湿ケアは、特に避ける必要はありません。軽度な汗疱であれば治りやすくなることもあります。

外用薬を塗ってベタつきが気になるなら、綿の手袋を着用すると良いでしょう。なお、ゴム手袋はむれたりかぶれたりして悪化することがあるのでおすすめしません。
絆創膏も粘着剤でかぶれることがあるので、かゆい水ぶくれの上には貼らない方がいいでしょう。

水ぶくれの放置はNG!-繰り返さないために実践したいこと

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池袋駅前のだ皮膚科 野田真史 先生

2020.03.30

小学生から高校生の時期、重いアトピー性皮膚炎に悩まされた経験から皮膚科医を志す。
2007年、東京大学医学部医学科を卒業。2014年、東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士を取得。
ニューヨーク州医師免許を取得し、ロックフェラー大学で診療・研究を行う。
2016年、東京大学医学部付属病院 皮膚科助教。2018年に池袋駅前のだ皮膚科を開院し、さまざまな皮膚トラブルの解決に努めている。

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